私が大学の文学部を卒業した当時は、大学を出ていれば適当に就職先は見つかるであろうという風潮でした。
企業の営業職として働いておりましたが、何か実感がなく、このままでいいのかと自分に問い続けていました。
ある日、障害になられた方が社会復帰していくために直接関われる仕事があることを知り、心が動かされました。
そこで一心発起し会社を退職し理学療法士の養成校に入学しました。ここで障害者になられた方が、「自立していくこと」とはどういうことなのか、自分なりに答えを探しはじめました。
理学療法士として急性期の病院で勤務している時は障害を回復、軽減することであると分かるのです、関わった方が慢性期を過ぎ生活期に入った時にその答えが不明確になってきました。
その答えを探すべく複数の高齢者の施設でリハビリ指導をしている時、適切なリハビリ訓練をすれば自立できる方も施設の都合上、漫然と介護され生活意欲が減退し身体機能も衰えていき、その結果として寝たきりになっていくという現状がありました。
生きる意欲を芽生えさせ、適切にリハビリを行えば自立できる方がたくさんおられます。この歯がゆさから施設を整備、開設しました。規模は小さいながらも私のあふれんばかりの思いが詰まっています。
私は今、「いつまでも自分の意思で自由に身体が動き、自己決定ができること」が本当の自立だと考えております。これからも利用者様、スタッフと共に学び追求していきたいと思っております。
矢持 弘
理学療法士・介護支援専門員
介護事業所番号 2872700428
開所 平成16年1月15日
介護事業所番号 2872700543
開所 平成22年7月1日